北九州漫画ミュージアム

ひとことブログ

2014年01月16日
震災復興と漫画 トークショー開催しました。

学芸員の郷田です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

新年最初の企画展は、震災復興と漫画展です。

 

今回は、森萬画館の震災から復興までのパネル展示福島の相馬野馬追の再開支援のために、漫画家・イラストレーターの皆さんが描いた「武者絵展」また、日本漫画家協会の「復興祈念漫画展」の展示を行っています。

 

企画展初日である1月11日、イベントコーナーにて、講演会、座談会、サイン会を開催しました。

当日は、石森萬画館の西條允敏氏(石森萬画館指定管理者 ㈱街づくりまんぼう代表取締役社長)、武者絵展の横田守氏(アニメーター・イラストレーター、「武者絵展」実行委員会副代表)、押山雄一氏(漫画家、「武者絵展」出展作家)にお越しいただきました。

講演会では、石森萬画館の西條允敏氏に、東日本大震災と復興についてまでのお話を伺いました。震災直後には、6メートルにも及ぶ津波が押し寄せたという石森萬画館について、映像などを交えながら、どのような状況だったのか、どう復興していったのか、具体的にお話をいただきました。

また、その後行われた座談会では、武者絵展の横田守氏、押山雄一氏も加わり、当館館長 田中時彦の司会で、お話を伺いました。

武者絵展が行われたきっかけ、被災地の状況や展覧会への反応など、わかりやすくご説明いただき、参加者の方々は、真剣な表情で講演会、座談会に聞き入っていました。

講演会の後は、横田守氏、押山雄一氏によるサイン会を行い、長蛇の列ができました。

講演会・座談会を通じて、東日本大震災とは、どんなものだったのか、九州にいるだけでは知ることができない被災地の状況を聞き、その被害の大きさがよく分かりました。

また、わずか1年8ヶ月でリ・オープンを迎えた石森萬画館のお話や、福島など被災地を実際に訪れ行ったという、被災地の子供達に絵を描く慰問活動など、武者絵展を行うきっかけとなったお話なども伺えました。震災復興は、まだ始まったばかり。何より風化させないことが大事だと改めて感じました。一人でも多くの人に今回の展示を見ていただき、東日本大震災とそこからの歩みについて知ってもらいたいと思います。

 

震災復興と漫画展は、2月2日まで開催しています。

森萬画館からのパネル展示や映像、復興祈念漫画展、武者絵展のカラフルな複製原画など、およそ300点の資料を展示しています。

どうぞお越しください。