漫画ソムリエブログ

2012年10月05日
アニメ映画『アシュラ』の紹介

アシュラ1 はじめまして。クマの出てくるアニメが好きな、学芸員のKです。

 10月3日から、6階「漫画こぼれ話コーナー」にて、現在絶賛公開中のアニメ映画『アシュラ』のパネル展示をおこなっています。

 アシュラは1970年に週刊少年マガジンに連載された漫画です。中世の日本で、厳しい現実の中で必死に生きようとする人々を描いた漫画ですが、飢饉の地獄絵図や、人肉食といった過激な描写が話題となり、各地で有害図書指定を受けたという問題作でもありました。そのアニメ映画化ということで、アシュラの世界観をどう表現するかに注目が集まっていました。

アシュラ2 時代は15世紀、応仁の乱によって荒廃した京都が舞台です。人間性を持たないまま荒野をさまよい人を襲う少年アシュラは、彼に言葉を教え、人としての生き方を教えようとする法師や、農村でかくまってくれた心優しい少女の若狭との交流の中で、少しずつですが成長していきます。ですが、洪水による飢饉で極限状態におかれた農村では、アシュラや若狭にも悲劇が忍び寄り……という内容です。

 監督は、『TIGER&BUNNY』で一躍ヒットメーカーになった、さとうけいいち氏。声優陣もアシュラ役の野沢雅子、法師役の北大路欣也、若狭役の林原めぐみ、他にも玄田哲章、平田広明など、錚々たるメンバーが名を連ねています。


 アシュラ3私たち学芸員一同で映画を鑑賞した感想は、「思った以上に原作に忠実な世界が作られている」ということでした。太い線で描かれた絵は不思議なインパクトがあって、アシュラの世界観にマッチしていると感じました。それにアニメ映画化するときの注目点である、残酷描写をどのように表現しているのかについても、かなり踏み込んだものになっていて、製作者たちの気概が伝わってくるようでした。

 

 戦争と天災で荒廃した時代で、生きていくことに苦悩するアシュラ、飢餓の中でも人間性を保とうとする若狭の姿には、現代に生きる私たちにも「昔のこと(これはアニメ)だから」と感じさせない迫力があります。それが、40年前の漫画を今、アニメ映画にする意味なのかなと思いました。アシュラ4

 

 北九州市ではT・ジョイ リバーウォーク北九州にて上映中です。今年公開のアニメ映画では指折りの衝撃作を見て、原作を読みに漫画ミュージアムに来るという、そんな休日の過ごしかたはいかがでしょうか?

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