北九州漫画ミュージアム

ひとことブログ

2024年03月11日
(480)浦安鉄筋家族 過剰なギャグに浸ろう!

★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★
連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第480回
『西日本新聞』北九州版 2024年3月10日(日)朝刊 22面掲載
浦安鉄筋家族
過剰なギャグに浸ろう!

 千葉県浦安市と聞くと、多くの人が連想するのはそこに建つ某巨大テーマパークでしょうか。非日常の華やかな世界が広がっているイメージですが、もちろんパークを一歩出ると普通の人々の暮らしがあり、現実的な日常があるわけで…。

 1993年に『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)でスタートし、3度のリニューアルを経て現在も連載が続く「浦安鉄筋家族」シリーズは、そんな浦安の日常風景の中で繰り広げられるドタバタギャグマンガ。作者の浜岡賢次先生は浦安市在住で、街の香りまで感じられるようなリアルな情景描写が持ち味です。

 異常なほどに元気でやんちゃな小学生・大沢木小鉄(おおさわぎ・こてつ)を中心に、彼の家族や友人たち、一癖も二癖もある町の人々のハイテンションな毎日が描かれる本作の特徴は、何といっても「過剰さ」にあるでしょう。

 小鉄のあり余る元気は人類を超越したパワーを持つし、彼の父・大鉄は1日数百本消費するというヘビースモーカーっぷり。キャラクターたちがぶつかり合って発生するギャグも激しいアクションで表現され、そしてそんな笑わずにはいられないシーンが1話12ページの中に怒涛のごとく詰め込まれているのです。

 北九州市漫画ミュージアムでは、ハイテンションかつ過剰な笑いで30年以上に渡って愛され続けている本作の展覧会を開催します。浜岡先生の巧みさ光る原画に唸るもよし、「大沢木家」や「学校」など、物語の主要な舞台に入り込んだ気分が味わえるエリアで童心に返るもよし。ぜひ、会場にあふれるギャグに浸ってください!

(学芸員 石井茜)

=MEMO=
「浦安鉄筋くだらね~展」の詳細はこちら