北九州漫画ミュージアム

ひとことブログ

2024年05月08日
(488)小倉城のPR漫画、HPで公開中 知られざる築城時の姿

★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★
連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第488回
『西日本新聞』北九州版 2024年5月5日(日)朝刊 15面掲載
小倉城のPR漫画、HPで公開中
知られざる築城時の姿

 北九州市のシンボルである「小倉城」は、1602年に細川忠興によって築城されました。天守閣は1階から最上階まで四角い箱を規則的に積み上げたような「層塔型(そうとうがた)」で、「破風(はふ)」と呼ばれる装飾を最上階のみに施したシンプルな外観が特徴だったそうです。

 しかし、当時建築された小倉城は、1837年に起きた火災によって焼失してしまいます。現在、私たちの目を楽しませている小倉城は、1959年に戦後復興のシンボルとして再建されたものであり、江戸時代の外観とは大きく異なっています。

 そんな知られざる築城当時の小倉城の魅力を発信するため、昨年10月に北九州市観光課が制作したPR漫画『漫画でわかる「本当はすごい!真説 小倉城」』が小倉城の公式ホームページにて公開中です。

 江戸時代にタイムスリップした姉弟が城下町を探索しながら小倉城の魅力に触れるストーリーで、天守閣1階の面積が全国の城の中で4番目に大きかったことや実は海に面して築かれた「海城」だったことなど、小倉城の歴史的価値についてわかりやすく解説されています。

 原作、作画を担当したタネオマコトさんとノノモリさんは北九州市ゆかりの漫画家で、これまでも市発行のさまざまな冊子の漫画を手掛けられています。また当館と韓国・釜山市との交流事業にも参加された実力派の作家です。

 過ごしやすい気候が続く5月は、散策するのにちょうどよい季節です。ぜひこの漫画を読んで、小倉城を訪れてみませんか。今まで気づかなかった小倉城の魅力を再発見ができるかもしれません。

(図書担当 原田佳織)

=LINK=
小倉城 公式ホームページ