北九州漫画ミュージアム

ひとことブログ

2020年07月15日
(302)「おうち時間」をマンガとともに ネットにオリジナルぬりえ

★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★

連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第302回
『西日本新聞』北九州版 2020年5月10日(日)朝刊 14面掲載

「おうち時間」をマンガとともに
 ネットにオリジナルぬりえ

 家で過ごす日々が続き、インターネットを通じての文化体験がますます重要になってきました。コミュニケーションツールとしてのマンガの力を生かした例をいくつか紹介しましょう。
 疫病の際に現れ、自分の姿を描いて人々に見せよと告げたとされる妖怪「アマビエ」の流行もその一つ。マンガ家やイラストレーターが思い思いにアマビエを描いてネット上で発表し、それを見た別の方も…と連鎖し、大いに話題を呼んでいます。
 また、感染症対策の最前線に立つ医師・忽那(くつな)賢志さん(北九州市出身)と、「3月のライオン」などで知られるマンガ家・羽海野(うみの)チカさんのネット上の交流からは、羽海野作品のキャラクターを使った、感染拡大防止の啓発ポスターが生まれました。
 学校などの長い休みで、子供も親も消耗しています。せめてもの気晴らしにと、「ぬりえ」をネット上で提供する文化施設も増えてきました。マンガ関連では、「子育てふれあい交流プラザ 元気のもり」が、館内で展示している北九州市ゆかりのマンガ家・絵本作家の作品をぬりえにして提供。キクチマサフミ・田中時彦・文月今日子・牧野伊三夫と4作家がこれまでに公開されています。
 いっぽう当館は、地元の新進作家による描き下ろしで、週替わり5点ずつ計25点のぬりえを公開。現在は最新の5点が当館のホームページからダウンロードできます。加えて、門司区マスコットキャラ「じーも」のぬりえも登場。オリジナル新作で6点が公開中です。
 まだ楽観はできませんが、希望も少しずつ見えてきました。もうしばらく、マンガとともに過ごしつつ、明るく乗り切りましょう。
(専門研究員 表智之)
=Links=
じーものぬりえを楽しもう♪ [2020/7/31まで公開]
■子育てふれあい交流プラザ「元気のもり」