2025年07月28日
(550)北九州ゆかり作家も活躍、8月にフェスタ 雑誌「りぼん」創刊70年
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連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第550回
『西日本新聞』北九州版 2025年7月27日(日)朝刊 14面掲載
北九州ゆかり作家も活躍、8月にフェスタ
雑誌「りぼん」創刊70年
月刊少女雑誌「りぼん」(集英社)が誕生したのは、1955年8月。今から実に70年前のことです。小学1年生から3年生を対象に、当時の人気スターを特集したグラビアや、絵物語に読み物、そして漫画を掲載する総合誌として始まりました。
徐々に漫画専門誌に変化し、時代を象徴する数々のヒット作を生み出し現在に至る「りぼん」。長い歴史の中で、北九州ゆかり作家も多数活躍しています。
60年代前半の雑誌黎明期には関谷ひさし先生が、快活な少女を主人公にしたいくつかの短編を発表。60年代中頃までは女性の描き手が少なく、男性作家が少女漫画を執筆することも少なくありませんでした。
72年、後に “おとめチック”旋風を巻き起こす陸奥A子先生がデビュー。おしゃれでかわいい女子たちの、等身大な日常と恋模様をつづり人気を博します。78年デビューの萩岩睦美先生は、『銀曜日のおとぎばなし』をはじめとする心温まるファンタジックな作品で80年代の同誌を彩りました。
2001年から連載が続くショートコメディ『アニマル横町』を執筆する前川涼先生は、97年デビュー。四半世紀にわたって、読者にキュートで時にブラックな笑いを届けています。
記念すべき今年の8月、東京で大規模な「りぼん」のお祭り「りぼんフェスタ」が開催されます。展示やコラボカフェなどさまざまな企画が展開されるほか、北九州ゆかり作家たちのグッズも販売されます。なおグッズ制作には、当館収蔵の陸奥A子作品原画のデータも活用されています。全世代の「りぼんっ子」は要チェックです!
(学芸員・石井茜)
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「創刊70周年りぼんフェスタ2025」は8月1日(金)~6日(水)、東京都のSHIBUYA TSUTAYAで開催されます。詳細はリンク先をご確認ください。