2025年11月26日
(567)東京で「シティーハンター大原画展」40年愛され 色あせぬ名作
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連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第561回
『西日本新聞』北九州版 2025年11月23日(日)朝刊 14面掲載
東京で「シティーハンター大原画展」
40年愛され 色あせぬ名作

「シティーハンター」といえば北九州ゆかり作家・北条司先生の代表作。東京・新宿で街の掃除屋(スイーパー)として生きる冴羽獠(さえば・りょう)が、パートナーの槇村香(まきむら・かおり)とともに、依頼人の様々なトラブルを解決していく物語です。『週刊少年ジャンプ』での連載期間は1985年から91年までの7年弱で、総話数336話に及ぶ本作は、今年で連載開始から40周年を迎えます。それを記念し、原画約400点を展示する大規模な展覧会「シティーハンター大原画展」が東京・上野で始まりました。
魅力的なキャラクターをはじめ、コメディー、アクション、人情話、胸がときめく人間関係など、さまざま要素が詰まっている「シティーハンター」は、雑誌での連載が終了した後も新作アニメや実写映画、実写ドラマが立て続けに製作され、もはや説明不要なほど日本中に優れたエンターテインメント作品として認知されています。
40年の長きにわたって人気作品であり続けるということは、並大抵のことではありません。愛され続ける理由には、読者を引きつける物語構造の強さ、時を経ても古びない研ぎ澄まされた描画力などが挙げられますが、週刊連載というハードな環境下で北条先生はどうやって本作を生み出したのでしょうか。きっと、独自の作話メソッドや作画における工夫があるはずです。
「大原画展」には当館も北条先生へのロングインタビューの聞き手として協力し、この機会に創作の裏側をたっぷりとうかがいました。会場は東京になりますが、展覧会図録にその一部始終が掲載されていますので、ぜひご一読ください!
(学芸員・石井茜)
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