ひとことブログ

2022年02月24日
(377)ムロタニ・ツネ象逝去 多彩な作風 幅広く活躍

★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★

連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第377回

『西日本新聞』北九州版 2022年2月13日(日)朝刊 18面掲載

ムロタニ・ツネ象逝去
多彩な作風 幅広く活躍

 北九州ゆかりマンガ家のムロタニ・ツネ象が、昨年11月22日に87歳で逝去したことが、先日発表されました。1950年代に新聞マンガから出発し、ギャグ、ホラー、そして学習マンガと幅広く活躍した大ベテラン作家です。

 ムロタニは大阪府生まれで佐賀県唐津市育ち。門司にあった、毎日新聞系列の夕刊紙「新九州新聞社」発行の『まんが新九州』(48年創刊)で、中学生の頃から常連投稿者として活躍。高校卒業後には毎日新聞西部本社に就職し、53年、『毎日中学生新聞』西部版掲載の「日本歴史漫歩」でプロデビューしました。

 50年代の終わりごろに退社し、上京してからは、『まんが王』連載の「わんぱくター坊」(59~62年)など、複数の雑誌でギャグマンガを連載する売れっ子に。テレビアニメになった作品もあります。67年には、作風をがらりと変えたホラーマンガ「地獄くん」(『週刊少年サンデー』など)で、読者の背筋を凍らせました。

 70年代以降は子ども向け学習マンガを主軸に活躍し、『学研まんが人物日本史 聖徳太子』(78年)など、偉人伝・歴史読み物を中心にロングセラー作品を多数手がけています。

 ムロタニの作品の多くは、残念ながら紙の書籍では入手困難になっています。歴史的名作など、さまざまなマンガをインターネット上で提供するサイト「マンガ図書館Z」11タイトルが公開中で、無料で読むことができます。

 北九州市漫画ミュージアムでは、文化庁事業「マンガ原画アーカイブセンター」の支援を付けつつ、ムロタニが遺した作品原画の恒久保存に取り組んでまいります。

(専門研究員 表智之)

=LINK=
「マンガ図書館Z:ムロタニ・ツネ象先生を偲んで」※11タイトル無料公開中