ひとことブログ

2022年05月05日
(388)多様な「ガイマン」新たな表現形式も登場

★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★

連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第388回

『西日本新聞』北九州版 2022年5月1日(日)朝刊 14面掲載

多様な「ガイマン」 新たな表現形式も登場

 近年、スマートフォンの普及により、マンガを電子媒体で読む読者が増えています。私たちが親しんできた紙のマンガをそのままの形で落とし込むものも多い中で、主に韓国で主流となっている、インターネット掲載に特化した「ウェブトゥーン」と呼ばれる新しいスタイルが日本でも広まってきました。

 「ウェブトゥーン」は概してフルカラーで、ページの区切りがありません。画面を縦にスクロールしながら読むことを想定して制作されており、複雑な画面構成よりも、大きなコマでインパクトある表現を得意としています。「1画面に1コマ」を連続で読んでいく形式なので、日本マンガで主流の複雑で重層的なコマ運びを読み解く必要がなく、マンガを読み慣れていなくても気軽に楽しめます。

 さらに、画面をスクロールすることで、じわじわと次のコマを出現させ、動画のように演出するのも、ウェブトゥーンならではの表現として発達しています。

 インターネットが普及・発達した現代、マンガの出版にも国境がなくなってきていることを感じます。大手の電子書籍サイトなどではアジア作品の翻訳が活発に行われており、一見すると海外作家の作品だと気づかないものも増えています。

 北九州市漫画ミュージアムでは、ウェブトゥーンを含めた多様な海外のマンガを紹介する翻訳マンガ(ガイマン)の単行本展示「読もうよガイマン」コーナーを設けています。本年度からは2021年の1年間に発表されたガイマンの見所を一覧できる特集にリニューアル!ぜひ読みに来てくださいね。

(図書担当 田中千尋)