ひとことブログ

2022年05月21日
(390)ランキング受賞作展示 挑戦する姿など描く

★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★

連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第390回

『西日本新聞』北九州版 2022年5月15日(日)朝刊 16面掲載

ランキング受賞作展示 挑戦する姿など描く

 昨年末から今月にかけて発表された、出版社や雑誌による「マンガランキング」が出そろいました。全体を通してみると、評価された作品はどのランキングにもノミネートされていることがわかります。さて、どのようなマンガが話題に上がったのでしょうか。

 「このマンガがすごい!」(宝島社)のオンナ編1位に輝いた『海が走るエンドロール』(たらちねジョン/秋田書店)は、夫と死別した主人公・うみ子が、映画館で美大生の海(カイ)と出会い、映画作りの道へ足を踏み入れる話です。65歳を過ぎて映画創作に挑戦するうみ子の姿に、何かを始めることに遅すぎることはないと勇気をもらえる作品です。

 「マンガ大賞」(マンガ大賞実行委員会主催)を受賞した『ダーウィン事変』(うめざわしゅん/講談社)は、遺伝子操作で生まれた人間とチンパンジーの子・チャーリーを通し、テロや差別など現代社会が抱える問題を描いています。「半分ヒト」で「半分チンパンジー」であるが故のチャーリーの中立的な考え方に、「ハッ」とさせられることも。私たちの固定観念を揺さぶるチャーリーのせりふは、作品の魅力の一つと言えます。

 北九州市漫画ミュージアムの閲覧ゾーンでは、各ランキングのノミネート作品を紹介する特集コーナーを展開中です。手塚治虫文化賞を受賞した、地動説を証明しようと奮闘した人々を描いた『チ。ー地球の運動についてー』(魚豊/小学館)や、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した、仕事が続かない男がスターの原石と出会う『ゴールデンラズベリー』(持田あき/祥伝社)など、最新の注目作品が勢ぞろい。ぜひ一度、手に取ってご覧ください。

(図書担当 原田佳織)

=LINK=
このマンガがすごい!WEB(宝島社)

マンガ大賞(マンガ大賞実行委員会)

手塚治虫文化賞(朝日新聞社)

文化庁メディア芸術祭(文化庁メディア芸術祭実行委員会)